城下んひと

age29/IT系から接客へ/独立したいなァ

パズドラって不思議なゲーム(1)

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日本のスマホ保有率は大体5割らしく、単純に実数に直すと
6000万人。
そしてガンホー社のアプリ「パズル&ドラゴンズ」が2400万
ダウンロード達成でイベント開催中とのこと。どこにも話題に
なってないけれど、これとんでもない数なんじゃ。

単純計算で言えばスマホを持っている人の約4割はパズドラを
DL済。日本全体で約2割。

そのなかから熱狂的にプレイしている人数を知りたいけれども
測りようはなくて、ただ何十何百万単位なのだろうなとは想像
つく。

そんな大勢の人がプレイしているゲーム、ところが普段話題
に上がることは少ない気がする。妙に。

共通して話せる内容に乏しいのかと思ったけれども、毎日のよう
にゲーム内ではイベントが開催されている。「今日は五右衛門
くるよな」みたいにチョットした会話の切り口になりそうな気
もするのだけれども。同じ娯楽でもワイドショーやドラマの話題
のほうが多かったりする。

学生さんはしているのかもしれないなァと。毎日盛り上がっている
のかもしれないなァと思う。ただ学生さんだけがプレイしていて
2400万もDL数が到達するわけもないわけで、若い社会人の間、
なんならいい歳のオッサンの間でも話題になってもおかしくない。

2400万DLなのに、パズドラは口端に上らない。
となると実際にガッツリ遊んでいる人の実態数は少ないのかもしれ
ない。DL数はプレイ人数ではないのだから。

ガンホー時価総額任天堂を凌ぎソニーに肉薄する。だが薄皮一枚
はがすと経営実態は貧相で勢いは見る陰もないのかもしれない。


・・・と思っていたのが先週まで。ただ実態は違うかも、という
出来事があった。


昨日の飲み会のときに同僚にパズドラの話を振ってみた。そうしたら
「実は、」とその場にいた半数程が毎日のようにプレイしていることが
発覚。その殆どがレベル100以上。200近くの人もいた。

話題にならないだけで水面下で熱狂的に支持されているのかもしれない。
実は皆夜な夜なアプリを立ち上げて、なんならいい額使ってモンスター
を育てているのかもしれない。

なら、どうして話題に登ってこないのだろう。。。不思議なゲームでもある。

フリーターって大変だと思うのです。

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40代の人と飲み会で話したことだった。

「学生時代に新聞配達をしていた。その後ネットカフェでバイトした。毎日働いて11万円。学生時代はそれで良かったけれど、今でも同じように働いている人達もいる。これじゃ生活できない」

私がいうと「それは、それだけの働きしかしてないこと。自業自得で仕方がないこと」と事もなげに言われた。正直今の仕事より、学生時代のバイトのほうが大変だった。

 

フリーターという言葉にはなんとなく「楽」「モラトリアム」「甘ったれた」といったニュアンスが含まれているように思う。社会的責任から逃げて、ぼぅっと寄り道をしているだけの、気ままな人種と。でも、今のフリーターの人達はそんなに甘やかされていない。

 

アルバイトの仕事は、ある意味正社員よりも厳しいと思う。接客業の場合タバコに行くにも、トイレに行くにも許可が必要なケースも多い。休みが続くとすぐに首を切られ、お客様の前でまごつくと睨まれることも多かった(自分の体験として)もちろん立ちっぱなしで、力仕事も少なくない。同僚と談笑していても、心のどこかで次しなくてはいけないことを考えていた。

 

正社員として働いている人達のなかで、トイレに行くのに毎回許可が必要な人はどれだけいるだろう。欠勤で首を切られた人はどれだけいるだろう。殆ど存在していないのではないか。自由度でいうならば、アルバイトは正社員より遥かに劣る。人間味のない規則で従業員を縛り上げているのが今のアルバイトの現場だと思う。吉野家やマクドナルドなどは、数秒を削るために従業員の動線までも管理しているくらいだ。

 

では、アルバイトの仕事は「楽」なのか?と言われればそうでもない。今すぐコンビニのレジを任せられて務まる人はいないだろう。タバコの銘柄を言われてすぐに場所が分かるわけがないし、宅急便の送料がいくらかなんて殆どの人は覚えていない。お客様の前で笑顔になり、決められたセリフを諳んじるのだって、ある程度の経験が必要だと感じる。

 

自分の経験でいうならば、低時給のアルバイトだと舐めていたら周囲にはまったくついていけなくなる。覚えることも多いし、プレッシャーのかかる場面もある。真摯に真面目にならなければ、1円足りともお金を稼げないのが今の社会なのだと感じる。お気楽なフーテン生活なんて夢のまた夢だ。

 

フリーターは社会的責任から逃げているといった印象だって、自分がミスをすれば会社を傾かせるのは同じだ。責任の取り方を考えても、会社の損害をそのまま返済する人は(よっぽど非合法的な企業でない限り)いないだろうから、責任の上限は辞表を提出する迄。これもアルバイトと正社員は同じではないだろうか。

 

フリーターの「気軽」「身軽」の印象は現実とは乖離しつつあると思う。一部の人達は、そういった彼らの苦悩に見向きもしていないように思える。コンビニの店員の笑顔に、それまでの苦労を見いだせていないのではないか。アイスボックスに寝転がる店員の事件があったが、Twitter上での「炎上」騒ぎはそういった想像力の欠如がにじみ出ていて、とてもうす気味が悪かった。

(もちろんアイスボックスに寝転がるのが正しいわけではないが、集団でヒステリックに反応するレベルの事件ではないと思う)

「人生設計」という虚無感

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ある日、会社を辞めた。

上司は引き止めてくれたけれど、私はこの会社では人生がダメになると思った。

社長に社長としての自覚がない。器がない。将来展望がない。

文句を言ったらきりはないけれども、臆病で見栄っ張りで甘えん坊で虚栄心が大きい。中小企業といえども組織を率いているとは思えない。そんな人がトップで、会社がこの先持つはずがない。

 

もちろん、やりたいことも色々あった。仕事がルーティン・ワークになったこともあった。

踏ん切りが付かないまま時間が流れて、最後の最後に決断の決め手になったのはその人に失望したからだった。社長が気に食わないから辞める、そんな横柄なことも若いうちには許してもらえるものだろうか。

 

20代後半。ギリギリだけれども、まだやり直しはきくはずだった。そのことを上司に告げると「ちゃんとした人生設計を考えた方がいい」という有難い言葉を頂いた。地道に、一歩ずつ。それができない性分だと自分自身思う。

その人は40代半ば。仕事ができる上司だった。

 

ふと考えた、自分と同じ今の若い人はどれだけ人生設計を考えているのだろう。

それって、今でも意味のある言葉?

 

20代で結婚し、子を育み、30代で家と車を持ち、40代で両親を招き入れ、、、もう初っ端からして高い高いハードルだ。30代で結婚していない人はザラだし、子育てする余裕なんてどこにもない、定年まで家を持てない人がほとんどで、両親の世話にまで気が回る人なんて一握り。一般サラリーマンの普通の給料だけでは叶うはずがない蜃気楼の中に霞む「人生設計」という言葉。

 

人生設計のゴールはおそらく老後の生活だろうと思う。働かずに好きなことをして年金で暮らしていく。インフラも、商業施設も、遊戯場も過密状態の日本で、金と時間両方共手にできれば、楽しくて充実した生活が送れるのかもしれない。

 

ともかくも、今の40代50代あたりなら、年金はまず大丈夫に違いない。ちゃんと65歳に厚生年金・共済年金は確実に手元に届く。国民年金や企業年金もおそらく満額支給されるだろう。贅沢しなければ、働かずに暮らすことは不可能ではない額を。平均年齢、男性が70代後半、女性で80代だと考えると、平均10年以上は悠々自適に暮らせることになる。

 

そう考えると、今30歳の自分。老後はおそらく10年もないと感じる。ジャスト0年だろうと思う。死ぬ前日まで職場で働いている気がするのだ。年金支給年齢は70歳以上に引き上げられている可能性が高く、額も今より少なくて、パートなりアルバイトなりを掛け持ちしなければ生きていけない額しかないだろう。

 

さらに言えるのは将来、平均寿命は80歳まで伸びないだろうな、という点。今の80代は20代で戦争を迎えた。子供の頃から畑を耕して、水汲みをして、草狩りをして、戦後は企業のために忠誠を誓って、働き詰めの世代だ。身体は相当に鍛えられているし、精神力だって尋常ではない。

 

そんな強靭な肉体と精神をもっている人達が80歳まで生きていたからといって、今の自分達も80歳まで生きられる保障はどこにもない。毎日近所のコンビニ弁当の人も少なくない、オフィスでパソコンとにらめっこばかりだと足腰も弱る。加齢に伴う体力の落ちこみ方は想像以上に辛いだろう。

 

私達の年代は、年金支給年齢が平均寿命を上回る。年金を1円も受け取ることもなく、ただ働いて死ぬだけの世代なのかもしれない。

 

「人生設計」という言葉に漂う虚無感の原因は、老後にあると感じる。何か努力すれば、何かで報われる。だからこそ今何をすべきかを考えるのが、つまるところの人生設計だ。老後という報われ方がない以上、最終的にトータルで努力を強いられるだけの人生となってしまう。そんな現実にあって人生設計を考えるのは、無理難題だと感じる。せいぜい5年後10年後の身の振り方しか、今の自分達は考えられない。

 

そこら辺もわかっているとみえて、私の前の現場では20代で投資をしている人も多かった。高学歴の人がFXなどに手を出していた。仕事の合間を縫い、労力を掛けずに富を増やすには、ギャンブルしかない。余りに刹那的で無謀で泣けてくる。

 

もしこれを読んでいる40代以上の方。もし居られましたら、若い人に「人生設計」なんて酷な言葉を投げつけないでいただきたい。若い人は今を生きるだけでも必死にやっているところなんですから。